
私が仕事をするうえで最も大切にしている理念は「バイスティックの7原則」と「ノーマライゼーション」です。
そしてそこから考えた私の根本的な原則は「利用者ではなく人・施設ではなく家と社会」というものです。
特養に居住される利用者様は間違いなく利用者でありお客様であります。そして介護保険施設は間違いなく施設である事は明白です。
しかし利用者、施設と頭から思ってしまうと大切な事を見失います。その典型が「施設に入ったのだから施設の言う事を聞くべき」という愚かな考え方です。
確かに居住系施設に入ると一定のルールがある事は事実です。しかし何もそれは施設に限りません。我々も社会生活の中で様々なルールを守りながら生活をしています。
そういう意味では施設も自宅も変わりはありません。
ですから目の前におられる利用者様の事を、まずは利用者である前に一人のかけがえなく尊い「人」として見る事が大切です。これは権利擁護の第一歩となります。
また施設が「家」である事は明白ですが、家のみではありません。ここに居住される方には間違いなく「社会」でもあるのです。居住系施設で暮らしていても社会参加出来る、決して孤独ではないという支援が求められます。
閉鎖的にならず自由で開放的で社会参加しているという意識を持って頂けるような場所。
私は優愛福祉会が運営するのはそのような場所にしたいと考えています。
これらも「利用者ではなく人・施設ではなく家と社会」という思いを忘れず、法人経営と運営に携わって参る所存です。
これからも社会福祉法人優愛福祉会をどうぞよろしくお願い致します。
統括施設長 田原 義彦